○いつも元気一杯で親しげなクロ君に渡そう!



そーだそーだ!クロ君にしちゃおっかなーっ!

クロ君っていう背の高い男の子がいるんだけど、その人すっごくフレンドリーなのっ!

まさに最高の男友達☆ってやつ?きゃーっ!男友達って素敵な響きっ♪

いつも何かと親切にしてもらってるしっ、クロ君にチョコあげちゃお!


クロ君はいっつも体動かしてるから、きっとグラウンドにいるわ!

ほらいたっ☆ちょーど今こっちに歩いてきたわーっ!

これって大チャンス!思い切って話しかけちゃえ!


「クロくーん!」

「おー!熊子じゃねーか、どした?」


いつも通り親しげに返してくれたわっ!よーし、チョコ渡しちゃうわよーっ☆


「今日はバレンタインでしょ?はいっ!私からチョコをあげちゃうっ!」

「な、何ーっ!チョコだとー!」


すごく良い驚きっぷりを見せてくれたクロ君。でも何だかー、この驚き方っておかしくない?

クロ君はすごく申し訳なさそうな顔をして私を見てるわっ。


「じ、実はよー、オレ、甘いもの苦手なんだよなー」

「えーっ!そうなのー??」

「だからチョコとか食えねえんだよ。ごめんな熊子」


あーんそんな秘密がクロ君にあっただなんてーっ!全然知らなかったわ!

じゃあこれからどうしようーっ!




○それでも……このチョコ食べて貰いたいっ!

○他には……ポケットに入ってた飴ぐらいしか無いわっ!

○こうなったら……チョコの代わりに私自身をっ!