○あの謎めいた姿は、理科に違いないわ!
そうよそうよ!見てごらんなさいあの謎すぎる姿と性格とエトセトラ!
これって理科の先生に違いないわっ!怪しいとかそういうわけではなくっ!
と、いうわけは……つまり理科室にいるってことねー!きっとそうに違いないわ!
待っててね私の先生〜☆
ジャン☆やってきました理科室っ!
オーソドックスに人体模型とかフラスコとかビーカーとかアルコールランプとかたくさんある部屋ねえ。
何だか薄暗いし……本当に死神先生はいるのかなあ??お化けでも出そうな雰囲気……。
ガタガタガタガタ
「やあ、何しに来たんだいー?」(人体模型から)
「キャー?!」
キャーっ!キャーキャー!イヤーっ!人体模型が喋ったー!動いたー!おっお化けーっ!
「うーん。良い驚きっぷりだ」
「キャーキャー来ないでー……って、死神先生ー?!」
死神先生ったら、人体模型の後ろにいたのねー!チョードッキリ☆オチャメさんなんだからっ!
「何してるんですかーっ!ビックリしたんですよープンプン!」
「君が近付いてきたのが見えたから思わずな。ところで、本当に何しに来たんだい?」
そうそうっ!ここに来た本当の目的はチョコよ!チョコを死神先生に渡すのよ!
頑張れ熊子!誰もいないしこれはチャンスよー!
「あのっ今日はバレンタインだから、チョコを渡しに来たんですー!」
「おっチョコを?」
うふふっ死神先生が甘党だって事はちゃーんとリサーチ済みなんだから♪
死神先生のために特別にあま〜いチョコを作ってきて……あ、あれっ??
「キャー!チョコを忘れてきちゃったー!」
「ん?家にかい?」
「そうなんですー!せっかく作ったのにーどうしよーう!」
えーんあんなに頑張って作ったのにー!ショックすぎるわ……!
私がしょんぼりしていると、死神先生は私の頭をポンポンって撫でてくれたのっ!
「よし、ココアを飲もう」
「ええっ??」
「ココアも甘くて美味いからな。今から作ろう」
そう言うと死神先生は、ビーカーとアルコールランプでココア作り始めちゃった!
勝手に道具使っていいのかなー??まっいっか!何てったって、理科の先生だし!
死神先生はどこからともなく取り出した2個のカップにココアをついで、1個私に手渡してくれた!
「それじゃあ、バレンタインに乾杯」
「かんぱ〜い☆」
ココアはとても甘くて、暖かくて、とーっても美味しかった♪
もしかしたら、チョコレートよりも美味しいかもっ!
「美味いだろう」
「はいっすっごく美味しいですっ☆」
「今度またチョコを持ってここにおいで。一緒にチョコパーティでもしよう」
「わーいっ!」
うふふっ理科室は私と死神先生の秘密のバレンタインパーティ会場ってわけね♪
素敵すぎるバレンタインになっちゃった☆
HAPPY END