○あそーだ、私が本命チョコ渡せばいいんじゃない？！
ちょっと名案じゃないー？！義理チョコばっかりだからこんなにへこんでるんだもの！
本命貰ったらきっと思わず取り乱しちゃうわよっ！ぷぷぷ〜♪
そんな面白そうな顔見れるんだったらチョコあげてもいいわよねっ！
「そんなに落ち込まないでよあらし君♪あなたに良いお知らせあ・る・のっ☆」
「え、いや、何か嫌な予感しかしないんだけど……」
微妙に後ずさりしてるあらし君の目の前に……。じゃ〜ん！
熊子特製手作りチョコレート差し出しちゃった☆
「私からチョコレートあげま〜っす♪」
「……え、うええ？！チロルじゃない？！」
悲しい所に驚いてるあらし君のためにちゃんと説明してあげなきゃ！
「可哀想なあらし君に、私から本命チョコ☆あげるっ！」
「うわーい可哀想とか言われてる時点で同情されてるの丸分かりだー」
棒読みでそんな事言いながら私のチョコを受け取るあらし君。あれ、失敗？
でもでも、あらし君ってばチョコをしばらく眺めて、こう言ってくれたの！
「……でも、同情のために本命とか、言ってくれたんだ」
「えっ？」
「それは、普通に嬉しいかな。……ありがとう」
いつもみたいに諦めたような笑顔とかそんなのじゃなくて、本当に微笑んでくれたの！
もー私のハートドッキュンドキュン☆いやーんいたって目立たない普通の男の子なのにーっ！
ああっでも！つまりあれよね、競争率が少ないわけよねっ♪
私の独り占め？きゃーそれっていいかもー！もう本当に本命にしちゃおうかなー☆
「ねえそのチロルチョコ、食べきれないでしょ？私が食べてあげよっか♪」
「え？でも、義理でも一応貰ったものだし」
「いーのいーの！あなたは私のチョコだけ食べてればいーのっ！」
「えー？じゃあ、いただきます」
「たーっぷり召し上がれ☆」
うふふっ！とっても素敵なバレンタインになっちゃった♪
ＨＡＰＰＹ ＥＮＤ